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TBS『世界ふしぎ発見』「スフィンクスの謎 遂に解明!」について

8月3日(土)放送のTBS『世界ふしぎ発見』は、

「スフィンクスの謎 遂に解明!」と題して、

日本人考古学者、河江肖剰(かわえ・ゆきのり)氏がナビゲート役で登場しました。



もう何度目でしょうか。「遂に解明」という言葉。

解明されてためしがない。


河江氏は、今でもスフィンクス建造と太陽神信仰の関連性を主張しています。

彼のボスであるマーク・レーナー氏の主張とも重なります。

現状最古のスフィンクス像(の頭部)が、

クフ王の息子ジェドエフラーのものであること。

ジェドエフラーは、最初にラーの名前(サー・ラー名)を使ったこと。

後にスフィンクスが太陽神信仰の対象として新王国時代に信仰されたこと。

スフィンクスが真東を向いていること。

夏至の日には2つの巨大ピラミッドの真ん中に太陽が沈み、

それが新王国時代に「ホルエムアケト」とよばれた、

そのヒエログリフに重なる形であること。

ピラミッド時代であり、ギザのスフィンクス群の直後の時代である

第五王朝時代に太陽神殿がつくられ。

太陽神信仰が本格的に始まったこと。

すぐそばに新王国時代の太陽神(ホルエムアケト)スフィンクス神殿があること。




太陽神との関係を裏付けるかのような理由は数ありますが、

それらをもって「解明」とは、いささか先走りすぎます。

番組のゲストとはいえ、構成から言って、予備知識のない人は、

それが周知の事実だと勘違いします。

番組的にも、吉村作治氏の後継と見られたでしょう。





スフィンクスが東を向いている理由は、太陽とは限りません。

「エジプトはナイルの賜物」

ナイル氾濫によって運ばれた肥沃な土が、エジプトの繁栄を支えていました。

この氾濫は、夏至の日の夜明け寸前に、

東の空からシリウスが昇るときから始まります。



夜空でもっとも明るい星シリウスが昇り、

そのすぐあとで太陽が昇る、

この「ヘリアカル(ヒライアカル)・ライジング」は、雨季の開始であり、

氾濫の予兆であり、

古代エジプトの「元旦」のサインです。

古代エジプトは、「シリウス暦」です。



シリウス星は、古代エジプトでは「ソティス女神」と同一でした。

そもそもの名は「ソプデト」です。

ソプデト(ソティス)は、後にイシスと習合されます。

イシスといえば、冥界の神、オシリスの妹であり、妻です。



シリウスは、オリオン座の近くにあります。

シリウスを探すときは、オリオン座を目印にします。

そのオリオン座は、ギリシア神話由来ですが、

古代エジプトでは「サフ」という男神です。



サフは、のちにオシリスと習合されます。

オシリスが本格的に登場するのは、

第五王朝の末からですから、

オシリス以前には、別の名前の冥界の神がいたはずです。

第四王朝時代のギザにおいては、

冥界の神は「オシリスに習合された神」であったはず。



ピラミッドが王の死と再生に関係していたとすれば、

冥界の神と無関係ではないはず。

その神が「サフ」または、

最初のピラミッドの建設地「サッカラ」の語源でもある

地下の神「ソカル」であった可能性は高いと言えます。



ソカルはミイラの姿をし、その体は星空でした。

ソカルもまた、後にオシリスと習合されました。



つまり、ピラミッドやスフィンクスが東を向いている理由は、

太陽であるかもしれませんが、

シリウス星かもしれないので、

解明されたとは、言えないのです。











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