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第69回 「王の名前 その2」 [王の名前]

【永遠の町】

王を表す「ホルス」は、

しばしば猛禽類のハヤブサの姿をした神として表現されます。


その「ハヤブサの神」は、

もともと「ネケン」の町の守護神でした。

ネケンは、別名ヒエラコンポリス。

ギリシャ語で『ハヤブサの町』を意味します。

この町で、ハヤブサの神は

「ネケニ」と呼ばれていました。

さしずめ「ネケンの神」とでもいった意味でしょう。


「ネケン」自体の意味は「永遠」。

「永遠の町」

古代エジプトの古い都にふさわしい名前でした。



「ホルス」とはギリシャ語読みで、

「ヘル」という古代エジプト読みの音は「頭」という意味があります。

日本でも「カシラ」「頭領」などと表現されるように、

古代エジプトでも、地域の首領を「ヘル」と呼んでいたのでしょう。



では、なぜ「ヘル」がハヤブサを指すようになったのか。

それは、もっとも早い時期に周辺勢力を束ねた集落が

永遠の町、「ネケン」だったからです。



各集落は、その集落を守護する、しばしば動物の姿をした守護神を戴いていました。

ネケンの頭領の標章であり、守護神こそ、ハヤブサだったのです。

その習わしは継続的に受け継がれ、

王を指す呼称のひとつが「ヘル」となったと私は考えます。



同様に、他の生い立ちを持った呼称が、

エジプト統一と王権の強化策の中で採用された、とも考えます。


「ヘル」は、ヒエラコンポリスを中心とした上エジプトの呼称であり、

「ネスウ」もまた上エジプトで用いられた初期王朝時代には既に見られた呼称でした。

同じく「ビト」もそうでしょう。

ビには「花」という意味もありますから、

蜜蜂がビトになったのでしょうが、

おそらくそれは音を表しているのであって、

蜜蜂とは別の意味をもつ「ビト」があったのでしょう。



「黄金のホルス」の「ネブ」も、どこかの地域または組織で王を意味したでしょう。


王が持つ王笏や、王冠も種類があるのと同じことです。



つまり、エジプト王は、

各地域の首領を全て兼任することで統一を保っていたのです。



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第68回 「王の名前 その1」 [王の名前]

ピラミッド建造の理由は、今後もお送りいたします。

その前に、「王の名前」について触れたいと思います。


エジプト王は、もっとも多い時期で、5つの名前を持っていました。

1.「ホルス名」

2.「二女神名(ネブティ名)」

3.「黄金のホルス名」

4.「即位名(上下エジプト名:ネスウ・ビト)」

5.「誕生名(サー・ラー名」

です。


今回は「黄金のホルス名」について考えたいと思います。



「ホルス名があるのに、なぜ『黄金のホルス名』があるのだろう?」

これが、王の名に関する私の疑問の出発点でした。




「黄金(ネブ)」は、金を産出すし、セト神を信仰するオンボスを指す、

なんてことが、本やウィキペディアに書かれていたりしますが、

私は、かなり無理のある仮説だと考えています。


ネブは黄金を指すヒエログリフですが、

「王」という意味もあるのです。


「ホルス(ヘル)」も王ですし、

ネスウト・ビティの「ネスウ(ト)」も王です。



「黄金のホルス」ではなく、「ネブ・ヘル」という職名に過ぎない、

これが私の仮説です。



おそらく、古代エジプトにおいては、

王は、いくつかの首領名を名乗る必要があった、

私はそう考えています。



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